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Googleの問題(その5) [ロバの耳]

Google研究所の問題
「三角形ABCに対して,点Pをとり,3つの三角形ABP,BCP,CAPの周の長さが等しくなるようにしたい。このような点が存在するとして,点Pを作図しなさい。」
の5回目です。大筋の解法は既に描きました。今日は,作図の詰めです。

最初に復習をしておきましょう。作図の筋書きは次の通りです。

texshop_image_240.jpg

三角形ABCの内接円の中心Iをとる。(これは角の二等分線の作図ができれば,それらの交点ですから基本中の基本ですね。)

Iから,3辺へ垂線を下ろしてその足をとる。(一点から直線への垂線の作図。これも基本中の基本ですね。)

A,B,C(各頂点)を中心として,垂線の足を通り互いに接する3つの円を描く。

※今日の御題 その3つの円に外接する円(の中心)を描く。(これが何故題意を満たすかは,昨日の記事を参照の事)

でした。さて,ではどのようにして,この3つの円に接する円を描くかです。
この問題は,ペルガのアポロニウス(小アジアの町ペルガ生まれ)という紀元前2〜3世紀のギリシャの数学者がまとめています。アポロニウスは昨日も書いたように「アポロニウスの円」の人です。

もちろん,数学の人ですから,3つの円に接する場合をきっちり場合分けしてまとめたようですが,今回必要なのは,3つの円に外接する場合です。

a240.jpg

このような円の中心Xを中心として,例えば点Cを通る円を考えてみましょう。
このとき,
bge_240.jpg
のような関係に気がつきます。つまり,「3つの円」に接するっていう丸い円が3つもある問題から,「1点を通り2つの円に接する円」という円が2つの問題にすり替えることができるわけです。この調子で,円を減らす事が出来れば,最終的には「三点を通る円」という作図の基本に到達できるのではないでしょうか。

そこで,次は,「1点を通り2つの円に接する円」を作図する方法が問題となります。
これについては,また次の稿で。
texshop_image_240.jpg

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